大阪市立中学校の男性教諭(36)が、顧問を務めていたバスケットボール部で、日常的に暴言を吐いたり暴力行為を繰り返していたことがわかった。暴行の訴えが学校側に寄せられていたにもかかわらず、学校側は放置していた。
大阪市教育委員会は2019年12月27日付で、顧問教諭を停職1ヶ月の懲戒処分にした。また校長についても同日付で、校長3ヶ月の懲戒処分とした。処分は2020年1月9日付で公表された。
教諭は少なくとも2018年9月から2019年9月頃にかけ、バスケットボール部の指導中に、指示通りのプレーができなかったことなどを不服として、部員に「殺すぞ」「病気か」などと暴言を浴びせたり、部員の服を引っぱって転倒させるなどの暴力行為を繰り返していた。
2018年9月と2019年2月に実施された「体罰」・暴力行為のアンケートで、この教諭の暴言・暴力行為についての訴えが学校側に寄せられた。しかし校長は、記述内容を把握しながら事実確認をせずに放置し、大阪市教委への報告も怠っていた。
俗に「体罰」ともいわれる暴力行為については、悪質な人権侵害でもあり、根絶が強く求められるものである。「指示通りのプレーができなかった」ことなどは、個人的感情をぶつけただけであり、指導でもなんでもない。
しかしこのような行為を常習的に繰り返した上、学校側もそれを是として対応していないということに、深い闇を感じる。大阪市では2012年末に市立桜宮高校での事件があったが、そこから認識が進んでいないことにもなる。