2020年に向けて:「維新」の教育破壊問題

大阪府・大阪市では、大阪維新による「教育改革」と称した教育破壊の問題も深刻である。

「維新政治」は大阪の学校教育に深刻な影響を与えている。同時に、国レベルでも一部論者が導入を図ろうとしているようなおかしな「教育改革」を、大阪の地で極端な形で具体化している側面もある。他地域にとっても他人事ではないようにも感じる。

国政維新が、学校図書館司書配置増の国会決議案に「学校図書館司書は公務員の人件費を増やす」「AIで代替可能」などとして反対する見解を出し、決議案提出そのものが断念に追い込まれた問題が、2019年12月に明らかになった。2015年の学校図書館法改正で「学校司書配置の努力義務」が明記されたという、国政レベルでの学校図書館教育の到達点を真っ向から否定するものとなっている。

大阪では国政での動きに先駆けて、大阪府では橋下府政時代の2009年に府立高校専任司書が廃止された。また大阪市政では、2019年度に市立小中学校への図書館司書派遣回数・予算が減らされ、問題になった。

2020年の年明けにも中学校1・2年を対象に実施する「チャレンジテスト」では、テストの結果・学校の平均点によって通知表の評価が補正されることになり、高校入試にも影響することになる。生徒を競争に駆り立てることにもつながるシステムともなっている。

教職員についても、生徒の学力テストの結果を勤務評定に反映させようとする動きも出ている。また大阪市で現時点で導入されている勤務評定システムでも、一部を相対評価にしたことなどで、不当に低い評価を付けられる教員が出たことが問題になっている。

また教職員の管理統制の強化が他地域以上に一段と進んだことで、教員志望の学生は大阪府・大阪市を避けて他県に流出し、また現職教員も条件のある人は早期退職や他県・私学への転出をおこなう事例も増加している。

維新の大阪での「教育改革」は、このほかにも多数問題がある。

大阪維新による教育の混乱
大阪府・大阪市では、大阪維新の会によって、住民生活の各分野に影響が出ています。教育や子育て、学術などの分野でも例外ではありません。大阪維新の会、日本維新の会がおこなってきたことを、資料としてまとめています。維新が大阪の教育でしてきたこと

教育行政のおかしさによる教育施策の矛盾・行き詰まりは、国レベルでも、またほかの地域でも、一定のレベルで生じていることではある。その一方で、維新という極めて特異な政治勢力の影響で、大阪での異常さはとりわけ突出している。

維新の悪政によって、大阪のこどもたちをこれ以上苦しめないようにしていきたい。また全国的にもおかしなことを持ち込ませないようにしたい。