日本の不登校問題について、英国BBCが2019年12月23日付で、日本語をそのまま英単語化した「futoko」として配信した。さらにほかの外国語にも翻訳されて配信されている様子。
ついに不登校が “futoko” と英単語になりました。
その原因は子供個人ではなく、日本の学校システムにあるとはっきりと書かれています。個人の人権を侵害するものだ、とも。
これが世界からの現実的な視点です。https://t.co/9V56jhDFYC— えりな🇺🇸高校数学教師 (@InNadeshikoWay) December 23, 2019
当該記事は、「Why so many Japanese children refuse to go to school」(なぜ多くの日本のこどもたちが学校に行くのを拒否するのか)。

記事の出だしを日本語に訳すと、おおむね以下のようなニュアンス。
日本ではますます多くの児童生徒が学校に通うことを拒否するようになり、その現象は「不登校」と呼ばれています(※英語の原文でも「futoko」表記)。人数が増加し続けていることにつれて、児童生徒自身に問題があるというよりも、学校のシステムを反映しているものだとして問題になっています。
そして、日本の学校教育での不登校をめぐる捉え方の歴史的変遷、フリースクールの取り組みなどを紹介し、また日本の不登校の背景として「画一性の強制」「管理教育・ブラック校則」「学級規模が大きすぎること」にも触れている。
不登校問題という個別の課題に限らないことだが、日本の学校教育においては、「個の尊重」が十分ではない・画一性を強制する異常な集団主義が、あらゆる問題の根底にあることになる。
学級規模の問題についても、欧米基準では信じられないほどの大規模ともなっている。
児童生徒ひとりひとりの人権と個性・多様性を尊重する学校にしていくこと、またその前提条件となる少人数学級や教員の働き方の問題、教育行政としての手厚い支援・援助の問題など、社会的に求められていることは多岐にわたっている。一つ一つについて、少しでも前に進めていけるようには何をしていくべきか。日本社会に突きつけられた課題である。