不登校の理由、当事者の児童生徒と学校側で認識にずれ:長野県調査

 長野県が2018年に不登校児童生徒を対象にしたアンケートによると、不登校の要因が、文部科学省が実施し学校を対象に調査している「問題行動・不登校調査」での不登校関連の統計と大きくかけ離れていることが浮き彫りになっているという。

 毎日新聞2019年12月18日付(ウェブ版)『不登校原因「教員との関係」27% 長野県、子どもに独自アンケ』が報じている。

 記事によると、以下のようなことが指摘されている。

調査の結果は

 長野県は2019年9月から10月にかけて、2018年度に不登校だった小中学生、および2019年3月に中学校を卒業した生徒に対して調査を実施した。対象者は262人となり、有効回答数は62人だった。

 これによると、不登校に至った原因について、学校側の認識と大きなずれがあることが浮き彫りになった。

 不登校の要因として、児童生徒への調査では「教員との関係」27.4%、「いじめ」16.1%、「部活動」11.3%、「家庭状況」9.7%などとなった。

 一方で文部科学省の調査では、「教員との関係」3.5%、「いじめ」0.9%、「部活動」2.5%、「家庭状況」43.4%などとなった。文科省調査は、学校側の申告を基にしておこなっている。

認識にずれ

 サンプル数の少なさを考慮するとしても、本人申告と学校側の認識が大きくずれていることが読み取れることにもなる。さらに、本人申告では「学校側に主な要因がある」とする一方で、学校側は「学校には原因がない」とする傾向が強いことも読み取れることにもなる。

 1日の大半を過ごすことになる学校が、息苦しい場所になっていることが読み取れる。教員からの威圧的な指導、「ブラック校則」、一方的な締め付けなど、教員との関係を苦にするような要素はありうるということにもなる。生徒間の人間関係でもあるいじめの問題。そして、部活動内でのいじめ・人間関係や長時間練習・顧問教員の指導などの要因も含まれうる、部活動の問題も。

 そしてそれらのことは、個別の教員の資質という問題だけではなく、学校の組織運営や教育行政のあり方ともかかわってくる。

 アンケートの結果を検討した上で、児童・生徒が安心して過ごせるためにはどうすればいいのかについて、ていねいに考えていく必要がある。