教員免許更新制「10年目」神戸新聞が記事

 神戸新聞2019年12月7日付(ウェブ版)が『教員免許更新制10年 資質の向上、乏しい効果』を掲載している。

教員免許更新制10年 資質の向上、乏しい効果
 かつては一度取得すれば終身有効だった教員免許に、10年に1度の「更新制」が導入されてから10年が過ぎた。目的は教員としての資質を高めることにあったが、導

 教員免許更新制は、第1次安倍政権(2006年9月~2007年8月)のもとで構想が具体化した。2007年6月に教員免許更新制を導入する教育職員免許法改正が成立し、2009年度より実施された。

 教員免許更新制では、制度導入以前に取得した教員免許についても10年に1度の更新対象とし、更新時には教職課程を設置する大学などで30時間以上の所定の講習を受講することになる。

 一方で、教員免許更新制では「教員の質の向上」名目で導入したものの、更新制でも教員の資質は向上していないという指摘も根強い。また更新期限の失念や誤認による失職事例も毎年のように相次いでいる。

 表向きは「不適格教員の排除」などを名目にしていた。しかし安倍政権は、教育への公権力介入の拡大を狙うなどの突出した教育方針を掲げていたことで、「教職員締め付け」が目的ではないかとする指摘が当時からあった。

 当時から教職員多忙化は問題になっていたが、教員免許更新制が多忙化に拍車をかけた一因ともなっている。日常業務の間を縫って更新講習を受講しなければならないことが指摘されている。また、他職種などに就いていたり現場を離れた教員免許取得者についても、教職に就く見込みがある場合は更新講習を受けなければならないことで、臨時講師を探す際にも支障をきたしている一因になっていることなども指摘されている。

 安倍政権の教育政策では、ほかにも教育基本法改悪、教育委員会制度の変更、教科書検定への統制強化、教育勅語を明確に否定しない姿勢、森友学園問題の一因となったことなど、疑問に思われる内容は多数あるが、教員免許更新制も重大な問題である。

 教員免許更新制についても、現場の負担と混乱を拡大するだけで、このような制度が本当に必要だったとは思えない。この制度は早期撤廃を検討することが必要ではないか。