大学入学共通テスト:試験問題漏洩対策に「担当者の住民票提出」

 現行の大学入試センター試験に代えて2021年度より実施予定の大学入学共通テストで、試験問題や解答の漏洩が懸念されているとして、試験採点を担当する民間業者の担当者に住民票を提出させる対策をとる方針を決めたことがわかった。

 共通テストでは、試験実施期日より前に、採点を担当する「ベネッセ」の関連会社に試験問題が渡るという。そのことで「ベネッセ」が、事前に問題を閲覧できる立場になる担当者に対し、家族に受験生がいないか確認するとして住民票を提出させるとした。

 その一方で、同居ではない親族に受験生がいる場合、知人に受験生や受験関連業者などがいる場合なども、可能性としてはありうることになる。そういったケースは住民票ではチェックできないともされる。

 大学入学共通テストでは、「英語での民間検定試験導入(当面の導入延期が決定)」「採点で大きな困難が出ることが予想される、国語や数学の記述式問題」といった論点が大きな問題となってきた。それと同時に、民間に採点業務を委託し問題を事前に渡す方式では、試験問題漏洩の危険性もあるということにもなる。

 センター試験では、当日試験実施時まで試験問題は厳重に保管され、漏洩事故などはなかったとされている。その一方で共通テストでは、試験実施前に採点業者に発送するという制度設計自体が、漏洩事故のリスクを増やすものではないか。

 住民票提出というのは、対策としては見当外れだという印象を受ける。