神戸市教員暴行:2人目の教諭が不服審査請求検討、分限処分の文書に誤りも発覚

 神戸市立東須磨小学校の同僚教員暴行問題で、加害者教員4人への分限休職・給与差し止め処分の際、神戸市教育委員会が加害教員側に手渡した文書では分限処分の根拠となる法令を誤り、実際には存在しない条文を根拠法令として記載するミスがあったことが発覚した。

 市教委によると、加害教員に示した処分の説明書では、その根拠を「地方公務員法第28条第2項第3号」としていたが、同法にこの条文はなく、実際には「地方公務員法第27条第2項および第28条第3項」が正しいとみられる。給与差し止めに関する通知書でも記載した条文に同様の誤りがあった。

神戸新聞2019年11月11日『東須磨小問題 処分の文書に誤った条文「初歩的な事務処理ミス」』

 公文書としての効力に疑問が持たれる余地を残してしまったということにもなる。

 また加害者教員4人への分限休職・給与差し止め処分が可能になるように急遽改正案が出された神戸市条例では、「恣意的な運用が可能になるのではないか」などの疑念が出され、市会では附帯決議付きで可決した。

 弁護士などで作る審議会では、加害者4人の行為にはそれぞれ差があり、一部については刑事事件として立件される可能性は低いと思われることなどから「分限処分は不相当」と判断したものの、神戸市教育委員会が2019年10月31日付で分限処分を決めていた。

 条例そのものの運用への疑念に加えて、文書まで間違っていれば、加害者側がその点を突いてくる可能性もあることになる。加害者に処分を下すはずが、逆に法的な不備を指摘されて、結果的に加害者に有利になるという最悪の状態になる危険性すら考えられる。

 この問題では、加害者教員4人のうち1人が不服審査請求をおこなったことが明らかにされている。さらにもう1人の教諭も、不服審査をおこなう方向で準備しているとも報じられている。追って不服審査を検討しているとされる加害者教諭側は「何に対する処分なのかが明かされていない」などとしているという。

 加害者の行為は、これまで明らかになっている範囲でも悪質なものであり、決して許されることではない。しかしその一方で、法的に曖昧な状態での分限処分では、後でおかしなことになってしまいかねないのではないか。

(参考)
◎東須磨小問題 処分の文書に誤った条文「初歩的な事務処理ミス」(神戸新聞 2019/11/11)
◎“いじめ加害教諭”2人目が『処分不服の審査請求』を検討…すでに1人が審査請求済み(毎日放送 2019/11/11)