東京都八王子市中学生自殺:「第三者委員会報告は不当」として再調査求める要請

 東京都八王子市立中学校2年だった女子生徒が2018年に自殺し、背後にいじめが指摘された問題で、「いじめと自殺との因果関係を認めなかった第三者委員会報告書は不当」として、生徒の両親の代理人弁護士が2019年11月8日、市長宛に再調査を求める要請をおこなったことを明らかにした。

いじめ事件の経過

 いじめは、生徒が1年だった2017年に起きた。陸上部に所属していた当該生徒は、夏休み中に家族旅行に行ったことなどで上級生から攻撃の標的にされ、「(家族旅行に行ったのは)自慢ですか」などと言いがかりを付けられてSNS上の書き込みで非難されたり、部活動内で無視されるなどのいじめを受けた。生徒は不登校になり、2年進級時に八王子市内の別の市立中学校に転校した。

 しかし転校先の中学校にはほとんど登校できなかった。生徒は2018年8月28日に西八王子駅(東京都八王子市)で列車に飛び込み自殺を図り、約2週間後に死亡した。

 生徒は「部活動でトラブルがあった」「まわりが助けてくれなかった」「学校に行きたかった」などと訴えるメモを残していたという。

 第三者委員会の調査では、いじめと不登校との因果関係は認めたものの、不登校の長期化・転校・進路不安などほかの要因があるのではないかと指摘し、いじめと自殺との間には直接的な関連性はないと判断した。

因果関係を「認めない」のは疑問

 いじめの後遺症は、時間が経過してから出ることもある。単純に「時間が経過しているから因果関係がない」とは言い切れない。

 また今回の件では、いじめと自殺との間に因果関係があるととらえるのが自然という印象も受けるが、関連性がないとする判断も疑問となってくる。