神戸市教員暴行:加害者の分限休職・給与差し止め決定

 神戸市立東須磨小学校の同僚教員暴行問題で、神戸市教育委員会は10月31日に臨時の教育委員会会議を開き、加害者教諭4人への分限休職処分を決定した。

 加害教諭は10月1日以降学校現場を外れていた。しかし神戸市の制度では自宅謹慎がないため、有給休暇などで対応してきた。加害者への給与が支払われることに批判が起き、神戸市が分限休職要件を追加する形で条例改正案を出して市会で可決され、10月30日に改正条例が施行された。

 分限休職への移行により、給与の差し止めもおこなわれる。

 その一方で、教育委員会会議に先立っておこなわれた審査会では、分限休職を可能とする要件としての「刑事事件としての立件の恐れ」に弁護士が疑義を示し、分限休職処分は不相当とする結論を出した。

 教育委員会では「教育行政の失墜を重くみた」として、審議会の答申とは異なる結論を出した。

 加害者の行為は、これまで判明している範囲でも極めて悪質であり、かばいようがないのはいうまでもない。同僚教員や子どもにこれ以上被害を及ぼさないためにも、さらなる調査をおこなった上で厳しい処分も視野に入れるべき案件ではある。

 しかしその一方で、条例審議の際「恣意的な運用がおこなわれる余地があるのではないか」などとする疑念が出されていた。危惧されていたことが早速起きた形になった。

 これでは、加害者に厳しい処分をおこなうふりをしても、長い目で見れば「反撃」の余地を与え、法的手続きの不備として最終的には処分不当扱いで撤回・軽減され、加害者が「自分たちの行為は、問題視されたものも含めてすべて正しかった」と振る舞う余地を作ってしまうのではないかという、最悪の状況に陥ることも考えられる。