兵庫県多可町小学生いじめ自殺「学校の対応不十分」と当時の校長2人を処分

 兵庫県多可町立小学校5年だった女子児童が2017年5月に自殺し、背景にいじめが指摘された問題で、兵庫県教育委員会は2019年10月23日、「いじめへの対応が不十分だった」として、いじめがあった時期に当該校校長を務めていた校長2人をいずれも減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にした。

 当時の担任教員2人については、すでに退職しているとして、懲戒処分の対象にはならなかった。

いじめの状況

 いじめは、児童が4年に進級した2016年4月以降に始まったとされる。同級生の女子児童グループから、悪口を言われる・仲間はずれにされる・蹴られる・監視されるなどがあった。2017年度、5年進級後は仲間はずれにされることなどが増えたという。

 児童は2017年5月1日に自殺を図り、翌5月2日に死亡した。

 第三者委員会は2018年7月2日、いじめや女子グループに生じた「いびつな社会関係」が当該女子児童自殺の要因とする報告書をまとめた。一方でこのときの報告書では「児童の性格から、現実逃避で自殺を選んだ」とするという指摘もされていた。2019年4月15日の再調査委員会報告書では「いじめが最大の要因」と認定し、2018年の第三者委員会報告書での「児童の性格も関係している」という指摘を否定した。

 学校側は児童グループに関するトラブルを認識しながら、いじめとして十分な対応ができていなかったことが指摘されていた。

 校長個人を処分して「終わり」ではなく、事件の教訓を詳細に明らかにした上で、今後の教育活動に生かしていくことこそが求められている。