文科省が「教育長呼び出し」:川口市いじめ訴訟

 埼玉県川口市のいじめ訴訟に関連して、文部科学省が2019年10月11日に川口市の教育長を呼び出し、法を守るよう指導していたことがわかった。「東京新聞」2019年10月16日付が報じている。

 川口市立中学校に通っていた男子生徒が在学中にいじめを受け不登校になったとして訴えている訴訟では、川口市が2019年9月の口頭弁論で、いじめ防止法でのいじめの定義は広すぎておかしい・法制定以前の状態に戻すべきという前提をもとに「いじめ防止法には欠陥がある」とする主張をおこなった。

川口市いじめ訴訟、市側が「いじめ防止法は欠陥」と主張
 埼玉県川口市立中学校に在学していた当時いじめを受け、学校や教育委員会の対応が不適切だったとして、元生徒(現在高校2年)が川口市を提訴している訴訟で、さいたま地裁で9月18日に第6回口頭弁論が開かれた。  川口市は「いじめ防止対策推進...

 文科省は、裁判内容そのものには口を出す立場ではないとしながらも、法に従う立場の行政が法を守らなくてよいと受け取れる主張をおこなったことを強く懸念し、地方教育行政法に基づき、確認のために詳しく事情を聴きたいとして呼び出しをおこなった。教育長は、「法に欠陥があるとは思っていない。訴訟の書面は本心ではない」「法は守る」などと答えたという。

 また担当者は、別件の川口市立中学校でのいじめ不適切対応と、それを苦にして2019年9月に生徒が自殺した事件についても、指導をおこなった。

埼玉県川口市立中学校いじめ事件:現在高校1年の被害者が自殺
 埼玉県川口市立中学校在学当時にいじめに遭って複数回自殺未遂を図っていた、現在高校1年の男子生徒が、2019年9月8日に自殺したことが報じられた。 いじめの経過  報道によると、経過は以下のようになっているという。 ...

 訴訟書面が本心ではないというのなら、なぜ訴訟の場であのような主張をおこなったのかという疑問が生じることになる。文部科学省に呼び出されたからその場限りの言い訳をしたも疑われるが、次回以降の弁論で修正するのかどうかということがポイントになってくる。

(参考)
◎「いじめ防止法に欠陥」主張 国が川口市教育長指導 初のトップ呼び出し(東京新聞 2019/10/16)