大学入学共通テスト「英語民間試験」活用に見直し要望

 全国高等学校長協会(全高長)は2019年9月10日、大学入学共通テストで活用される英語民間試験について、延期を含めた制度見直しを求める要望書を文部科学省に提出した。

 現行の大学入試センター試験に代えて2021年1月にも第1回が予定されている大学入学共通テストでは、「読む・聞く・書く・話す」の4技能を測るとして、英検など5種類の民間試験の受験結果を活用する仕組みとなっている。民間試験は2020年4月より実施されることになっている。

 一方でこの制度構想については、居住地や家庭の経済状況によって民間試験の受験機会に差が出かねないことなどが指摘されている。さらには各大学の対応も不透明で、2019年度時点の高校生が新試験に臨むこともあって、大学受験を考えている高校生や、教科指導および進路指導にあたる高校教員の間に不安が広がっている。

 要望書では、この状態で試験を実施すると、民間試験の申し込みの段階から強い混乱が生じることを指摘している。

新文科相の見解は

 第4次安倍再改造内閣によって就任した萩生田光一・新文部科学大臣は9月11日の就任記者会見で、英語の民間試験問題についても言及した。

 萩生田文科相は「継続性が大事。柴山昌彦・前文科相から継承する」として、制度の廃止や延期などについては踏み込まなかった。一方で、「現場の声を聞いて何が問題が整理してみたい」「間違っても生徒が実験台になるような、そういう制度であってはならないと思っている」とも言及した。

 前任者までの既定方針だからそのまま継続するというのではなく、重大な問題点が指摘されている以上、中止や延期の選択肢も含めて視野に入れる必要があるのではないだろうか。