佐賀県鳥栖市立中学校いじめPTSD訴訟が結審:判決は12月の予定

 佐賀県鳥栖市立中学校1年だった男子生徒が2012年に同級生から激しいいじめを受け重度のPTSDを発症し学校に通えなくなったとして、被害生徒(現在20歳)が加害者8人と鳥栖市を相手取り約1億2700万円の損害賠償を求めた訴訟は、7月30日の口頭弁論で結審した。2019年12月20日に判決の予定。

 この事件では、他の生徒へのいじめを見かねた被害生徒がいじめを注意したところ、加害生徒から逆恨みされ、同級生から現金計約100万円を複数回にわたって脅し取られる、暴行を受ける、殺虫剤を顔面に吹きかけられる、ノコギリを突きつけられるなどの激しいいじめがあった。またいじめはホームルーム中の教室でも公然とおこなわれ、担任教諭はいじめに気づいていても助けてくれなかったという。

 生徒はPTSDを発症し、登校できなくなった。

 鳥栖市教育委員会は2013年、いじめの状況を公表した。この記者会見の際にはいじめを認めていた。しかし生徒側が2015年に提訴すると態度を一変させ、いじめは知らないなどと主張した。

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 生徒は7月30日の口頭弁論で、「加害者は反省していないと感じた」「今でも人と関わるのが怖い」「教師に似た人を見かけると恐怖で動けなくなる」などと述べ、「いじめられた側に責任がないことを明らかにできれば少しは救われる」と訴えた。

 被害に遭ってから7年、提訴からでも4年、被害生徒や関係者の受けた苦しみは想像を絶する。しかも加害者や学校側の態度が被害者の傷口に塩を塗り込み、二次被害を与えるような形にもなっている。被害生徒にとってよい判決が出ることを願いたい。