頭髪「黒染め指導」署名と要望書提出:東京都

 東京都立高校の一部で、生徒の髪の毛を黒く染めさせるなどの頭髪指導がおこなわれている問題をめぐり、有志が約1万9000人分の署名を集め、7月30日に東京都教育委員会宛に提出した。

 NPO法人の関係者、弁護士、都内の私立高校に通っていた当時に「黒染め指導」を受けた元生徒などが署名集めの発起人となり、提出に立ち会った。

 また、「都立学校で黒染め指導をしないよう通達する」「各校のホームページに校則を掲載するなど情報公開を推進する」を求めた要望書も同時に提出した。

 東京都教育委員会の担当者は、そのような黒染め指導はおこなわないと明言した。

黒染め指導は人権侵害

 生まれつき髪の毛が茶色い生徒に対しても、校則だからとして髪の毛を黒く染めさせる、また「地毛証明書」を提出させるなどの問題は、各地で人権侵害として問題になってきた。

 生まれつき茶色がかっている髪を強制的に染めさせられるなどして被害を受けたと訴えている問題は、2004年の宮城県蔵王高校の事件など、古い時期から発生している。最近では、2017年に大阪府立懐風館高校で発生した黒染め強要問題をきっかけに、「ブラック校則」といった形で頭髪指導の問題についてもクローズアップされている。

 東京都では、「地毛証明書」を提出させる都立高校があるとして、2017年にマスコミ報道されるなどした。都議会で2018年3月に議会質問がおこなわれたことも含めて、不適切な頭髪指導は疑問視されてきた。

 今回東京都教委の担当者が、黒染め指導をおこなわないとした見解を出したことは、一歩前進だといえる。

 今後は生徒自身の意見も踏まえながら、各学校で「黒染め指導」など人権侵害ともいえるような不適切行為を根絶していくことや、ほかの校則についても見直していく取り組みをおこなっていくことが重要になる。

 また情報公開については、「校則を情報公開したから、入学生は納得しているのだろう」と短絡的に結びつけさせないような取り組みも同時に必要になる。