生徒の自主活動を支援・創造するためには?研究集会でのリポート

 滋賀県大津市で開催されている第50回全国私学夏季研究集会で7月28日、「生徒自主活動の支援・創造」に関する分科会が開かれ、元生徒や私学教員が経験を発表した。

 現在は大学生となっている元生徒は、私学助成金増額を訴える要請行動に参加したこと、独自に平和学習会をおこなったこと、学園祭でクラスメートと独自に企画を考えた経験など、高校時代の経験について発表した。「強制された学習はすぐに忘れるけど、独自にやったことは深く記憶に残っているし、新しく何かしたいという感情が湧いてくる。それらの活動の中で自分が成長したと実感できた」と話した。

 また愛知県の高校教員は、県内でおこなわれた憲法9条模擬国民投票の取り組みを通して、生徒たちの変化について話した。生徒から「いろんなことを語り合った結果、新しい視点が生まれた」などの感想があったことにふれ、「若者は無関心ではなく、自分の意見を作り社会に働きかけたい欲求があるのではないかと感じた」と述べている。

生徒の自主性を育てる学校づくりを

 学校の場では、18歳選挙権導入に伴う主権者教育の重要性がいわれたり、子どもの権利条約に基づく意見表明権がいわれる一方で、学校側が生徒を管理統制しようとする動きも依然として強い状況となっている。1990年代までの管理教育的なものは、近年では管理教育という用語こそ使われることが少なくなったものの、「ゼロ・トレランス」や「ブラック校則」などの形で再生産され、生徒を抑え込むような指導が横行している状況もある。

 生徒を抑え込むことによって、生徒の意欲や自発的な活動を抑え込んだり、同調圧力などを醸成することにもつながりかねない。生徒への管理統制は人権侵害の温床ともなり、またいじめを誘発するなどの状況も生み出しかねない。

 そうではなく、生徒一人一人が自主的に活動できる条件を作ること、また教員・学校や社会が適切な支援をおこなえるような体制を作っていくことこそ、重要になってくるといえる。