埼玉県川口市立中学校に通っていた男子生徒(現在は卒業)が在学中にいじめを受けるなどした問題。
この問題では、何者かが被害生徒の実名を名指ししてインターネット掲示板に中傷書き込みをおこなう問題が起きた。被害生徒側は特に悪質と判断したものについてプロバイダに投稿者の情報開示を求めた結果、同級生の家庭が契約していたネット回線3ヶ所からおこなわれていたことを突き止めた。

埼玉県川口市いじめ事件:ネットの中傷書き込みに発信元情報開示命じる
埼玉県川口市立戸塚中学校に通っていた男子生徒が在学中にいじめを受けて自殺を図った問題に関連して、「ネット上でこの生徒への中傷書き込みがあった。実名も晒された」として被害生徒らがプロバイダに発信元情報開示を求めた訴訟で、東京地裁が12月10...

埼玉県川口市立中学校いじめ:被害者をネットで中傷した人物を民事提訴
埼玉県川口市立中学校でのいじめ事件に関連して、被害者の男子生徒の実名をあげて中傷する内容がインターネット上に書き込まれたとして、被害に遭った生徒(現在は中学校を卒業)とその母親が5月27日、同じ学校に通っていた生徒の保護者2人に対してあわ...
被害生徒側が投稿者を相手取って起こした民事訴訟の第1回口頭弁論が、7月8日にさいたま地裁であった。被告側は、同級生の父親が書き込んだことを認め、和解協議に応じる意向であることを表明した。
父親は、保護者会で被害生徒の実名を知って書き込んだなどとした。
ほかの投稿者については、1人は訴訟を起こす前に和解が成立し、もう一人は提訴後口頭弁論までの間に「同級生が書き込んだ」と認めて和解が成立した。
被害生徒への中傷書き込みをプリントアウトしたものの一部が、以前に新聞報道の写真として掲載されていた。同級生本人だけでなく、大人の書き込みではないかと疑われるような文体や内容のものも写されていたが、やはり保護者が書き込みに関与していたということになる。
被害者中傷は許されない
いじめ事件や「体罰」事件など学校が舞台になる事件では、加害者本人に近いと思われる者や同級生・保護者をうかがわせるような形で、被害者への誹謗中傷の二次被害がおこなわれることは、過去にもよくあった。
しかしそういうことは、決して許されることではない。