岐阜市立中学校いじめ自殺:学校側のいじめ情報共有体制に問題か

 岐阜市立中学校3年の男子生徒が自殺し、この生徒へのいじめがあったと指摘されている問題では、学校側の対応に疑問が呈されている。

1・2年時のいじめアンケート

 報道によると、当該生徒が1・2年時にも、学校のいじめアンケートに対していじめを訴えていたことが指摘された。「他の生徒に嫌なことを言われた」などと訴えていたとされる。

 しかしそれらに関しては当時の担任のみで対応し、学年では情報を共有しなかった。また、学年が上がった際に、3年の担任への引き継ぎはされていなかったという。

3年時のいじめ告発メモの対応

 また2019年5月、具体的な行為や関係した生徒の名前を挙げて「この生徒がいじめられている」という内容を同級生が担任教諭(30代男性)に提出したが、教諭が校内での情報共有を十分におこなっていなかったことも指摘された。

 当初は、担任教諭はメモの内容をほかの教員と共有せず、関係した生徒を口頭で指導したあとにメモを廃棄処分したと指摘された。しかしその後の調査で、担任教諭は学年副主任の教諭にメモの内容を相談したものの、担任・副主任とも管理職や学年担当などで情報共有する手段をとらなかったと指摘された。

 学年副主任は、いじめ加害者と指摘された生徒2人のうちの1人について、2年時の担任だったという。担任は副主任に「このような行動をする可能性があるか」と話し、副主任は「可能性はあるだろう」とするやりとりがあったとされる。

 一方で、担任・副主任ともに、管理職や学年主任などへの報告はおこなわず、ほかの教員との情報共有をおこなっていなかった。

情報共有の体制に疑問

 1・2年時の問題にしても、3年進級後のいじめ告発メモにしても、管理職や学年担当など学校で情報を共有できていれば、対応も異なったものになっていたかもしれない。個別の教員が対応するだけで連係できていないことで、いじめが見えにくいものとなり、最悪の状況を招く一因となったのかもしれない。