取手いじめ自殺、当時の同級生・保護者対象の説明会開催

 茨城県取手市立中学校3年だった女子生徒が2015年に自殺し、背景にいじめが指摘された問題で、取手市教育委員会は6月22日、当時の同級生とその保護者を対象にした説明会を開いた。

 このいじめ事件では、茨城県の調査委員会が2019年3月、いじめと自殺との因果関係を認める報告書を出した。説明会はそれを受けて開催されたもの。

 取手市教育委員会は、当時担任だった教師が「報告書の内容を受け入れられない」として、説明会への出席を拒否したことを明らかにした。県の報告書によると、元担任の言動がいじめを助長させたと指摘された。元担任は体調不良として、2018年夏から休職中だという。

 当時の関係教員として出席を求められた8人のうち、校長や教頭は出席したものの、4人は出席を拒否した。

 また説明にあたった教育委員会幹部は、当時の担当者がいじめを否定し続けた理由については、「自殺につながるいじめか分からなかった」などとして、隠蔽の意図を否定した。

 いじめ対応の中心となった当時の教育委員会幹部のうち、参事と担当課長は2019年度、市内や近隣自治体の学校の校長に転任した。赴任先の学校はそれぞれ、過去に当該校校長経験者が市教育長になるなど、筆頭格の出世コースとも認識されている学校だという。

 市は関係職員への処分を検討しているとしたものの、教員については「人事権は県教委にある」として、「県に意見を伝える」という点にとどまった。

 いじめ報告書の内容について、市教委がどこまで真剣に受け止めているのか、疑問に感じざるを得ない。しかも当時関与した人物が栄転しているというのもおかしなことである。これでは再発防止策が十分に取れないのではないか。