川口市いじめ事件:市教委の不適切対応相次いで指摘される

 埼玉県川口市立中学校に通っていた男子生徒がいじめを受け不登校になるなどしたとして川口市を民事提訴している問題で、2019年6月になり、川口市教育委員会のおかしな対応が複数指摘されている。

文書開示の際の不適切対応

 いじめに関する市の文書を非開示にされたのは不服として生徒側が開示を求めた問題では、2019年5月15日のさいたま地裁での口頭弁論で、川口市は5月13日付で非開示を取り消して生徒側に関連文書を送付する手続きを取ったと発言し、訴えの理由がなくなったとして請求棄却を求めた。

 しかし1ヶ月ほど経っても、生徒の元には文書は届かなかった。川口市教委によると、「5月13日付で郵送の手続きを取ったが、何らかの理由で市教委に返送されてきた」としているという。返送されてきたことについて、市教委から生徒側への連絡などはなかった。

 マスコミ取材を受けて初めて、6月11日付で市教委は生徒側に、市役所に文書を取りに来るよう求める通知を文書で出したとされる。

市教委職員が第三者に情報を漏洩させる

 川口市教育研究所副所長だった教育委員会職員が、第三者に対して、このいじめ事件の情報を漏らしていたことも発覚した。

 第三者は別の児童生徒の保護者で、自分の子どものことについて相談していた。職員は2018年10月、教育相談中に突然「自分の担当ではないが」と前置きした上で、相談内容とは関係ないこのいじめ事件についての情報を話し始めた。市側の主張に沿い、生徒側の主張やマスコミ報道は事実ではないと受け取れるような内容だったという。

市教委の対応は理解不能

 この事件では、市教委側の対応におかしなところが多数みられたが、またおかしな行為が指摘されたことになる。

 文書が届かなかった件にしても、相手の居場所は把握しているはずなのに、なぜこういうことになるのが理解不能である。また第三者への情報漏洩など問題外といってよい。

 川口市ではこの事件のほかにも、悪質ないじめ案件と学校・市教委の不適切対応が複数件問題になっている。いじめに対する認識が疑われる。

(参考)
◎川口いじめ 元生徒、開示文書届かず 市教委「先月郵送、戻ってきた」(東京新聞 2019/6/12)
◎市教委職員、情報漏らす 川口いじめ 第三者に調査内容(東京新聞 2019/6/13)
◎市「係争中で答えられない」川口市立中いじめ問題  市議会一般質問「責任持って」と母親(東京新聞 2019/6/13)