中学校水泳飛び込み事故、和解成立見通しに:名古屋市

 名古屋市立昭和橋中学校(中川区)で2014年7月、当時2年の男子生徒が保健体育科の水泳の授業中に頸椎骨折の重傷を負い、寝たきりになる事故が発生した。

 名古屋市教育委員会は6月7日、この事故で被害者側が起こしていた民事訴訟について、治療費や慰謝料など約2億円を支払うことで和解が成立する見通しとなったと発表した。市会での関連議案議決を経て、和解が正式に成立する。

 事故は飛び込みの指導中に発生した。生徒は水深約1.2メートルのプールに飛び込んだ際、プールの底に頭部を強打して動かなくなった。授業担当の教諭や同級生らがプールサイドに引き上げ119番通報したものの、頸椎骨折などと診断された。

 水泳での飛び込み事故が相次いだことを受けて、2012年度改定の学習指導要領より、中学生段階での飛び込み指導は禁止となっていた。また名古屋市教育委員会は学習指導改定以前の2009年度より独自に、1・2年段階での飛び込み指導を禁止する独自方針を通達していた。

 しかし授業担当の教諭は事故発生直後、飛び込み指導が禁止されていた事実を十分に把握せず、「全面禁止とは認識していなかった。段階的になら指導できると思っていた」などと話したという。

 被害者側は2017年5月、名古屋地裁に提訴していた。

 和解という形では、法的には一区切りとなる。このような事故を再発させないためにも、安全に配慮したていねいな指導を徹底していくことが求められている。