新天皇即位日に学校で「日の丸」掲揚:休日出勤の問題も指摘

 新天皇即位の5月1日、全国各地の公立学校で無人の校舎に「日の丸」が掲揚されたケースが相次いだと指摘されている。

 政府は2019年4月2日の閣議で、地方公共団体に対して、5月1日の即位当日には、「祝意奉表」として公共施設に「日の丸」を掲揚することを要望するとした通知を出した。

 これを受けて文部科学省が、当日の学校での掲揚への協力を要請する通知を都道府県教育委員会に通知し、さらに都道府県教育委員会から市区町村教育委員会・学校への通知が行ったとされる。

 新聞報道によると、「琉球新報」は沖縄県で、「しんぶん赤旗」は東京都・千葉県・長野県の公立小学校で、掲揚を確認したとしている。

 同じ自治体内でも、学校によって対応が分かれているケースもあったという。また当日は全国的に雨模様のぐずついた天気の地域が多かったこともあり、天気の悪い地域では屋内に掲揚したケースもあったのではないかともされている。

問題点

 政府は要請という形にして、義務化はしていないとはいえども、地域によっては事実上の義務化とする通知だと受け取った可能性もある。

 日の丸については歴史的背景もあり、また国旗国歌法では「強制は望ましくない」とされる政府見解が出ている。国連のILO(国際労働機関)も、式典時などの教職員への強制について是正勧告をおこなっている。これらのことから、強制するかのような過剰な圧力になってしまっては具合が悪いことにもなる。

 また当日は政府によって、この年限りの祝日に指定され、学校は休みとなっていた。ということは、掲揚のために休日出勤をおこなった教職員がいることになり、教職員の多忙化解消や「働き方改革」にも逆行していて、教職員の労働条件の観点からも問題ではないかという指摘もされている。

(参考)
◎人けない校舎に「日の丸」(しんぶん赤旗 2019/5/2)
◎令和初日、沖縄県内の学校に日の丸 国が掲揚促す(琉球新報 2019/5/2)