「ブラック校則」:西日本新聞に寄せられた声

 西日本新聞2019年4月30日付が『時代錯誤?「おかしな校則」が続々 口笛ダメ、男女交際は保護者にも注意… 過去のトラブルの裏返し』を配信している。

 近年は「ブラック校則」とも言われるような、学校で生徒を理不尽・過剰に規制するような校則がここ数年社会問題となっている。

 西日本新聞にも「生徒や保護者・教職員からの訴えの声が次々と寄せられた」として、「ブラック校則」にまつわる声をまとめ、記事で紹介している。

「ブラック校則」の事例

 記事では、福岡県立高校に通っていた生徒の母親から、頭髪指導に関する訴えが寄せられていると紹介している。

 頭髪検査で「髪が長い」と指摘されて一度髪を切ったものの再検査で「まだ長い」などと言われて不合格になった。保護者にも連絡があり、保護者同伴の元でさらに髪を切ったが「まだ長い」などと言われた。どうすればいいのかと尋ねても教師は「全体に切ってくれ」と漠然としたことをいうばかり。最終的には1日に4回も髪を切りにいった上に、丸刈りにしたことでやっと再検査に通ったとする訴え。

 さらに長崎市の小学校での指導も紹介されている。保護者の訴えによると、1年生の子どもに対して、体操服に着替える際は下着を脱ぐように指導されたという。学校・教育委員会は「汗をかくと下着もぬれる。衛生面の配慮や風邪の予防」としているものの、保護者は疑問を持っている。

 また、福岡県立の定時制高校では「故意に他者をにらんだりしてはならない」「校内で口笛を吹くことなどは禁止する」など、特異な内容を明記した校則があることも指摘された。過去にトラブルがあったことから制定されたのではないかと指摘されている。

「ブラック校則」を是とする声も

 一方で記事では、このような校則を「是」とする立場からの声も紹介されている。

 「指導に応じない生徒が増えれば、現場は大変なことになる」「(頭髪の色の事前届け出について)生まれつきの赤毛や癖毛の生徒に強制はできない。そうしないため事前に申請するのは道理にかなっている」などとする、佐賀県の教師から寄せられた声を紹介している。

 しかし、その主張には違和感を感じた。

生徒の自主性を尊重する学校に

 指導と称しての教師・学校の管理統制の都合だけで、生徒の人権を侵害してもいいというのならば、それはおかしなことである。生徒指導は、生徒の人権や自主性・自発性を十分に尊重することが前提となってくる。

 頭髪の問題一つとっても、頭髪検査や頭髪指導に本当に意味があるのかというそもそも論にまで立ち返って是非を考えていかなければ、おかしなことになってしまうのではないかという気がしてならない。

 頭髪の問題だけではなく、他の分野を規定した校則についても同じことがいえる。

 校則で記された内容一つ一つについて、本当に必要なのかどうかというそもそも論に立ち返って再検討する必要がある。そして、生徒の自主性・自発性を尊重するためにはどうすればいいのかという点を重視していく必要がある。