懲戒免職嘆願書出された暴力教師に軽い処分、生徒の立場で動いた教員を「訓告」:山口県教委

 山口県立下松工業高校で2018年度、1年生を担任していた男性教諭が生徒に暴言を繰り返したり髪の毛を丸刈りにするなどしてクラスの生徒全員から免職を求める嘆願書が出されていた問題に関連して、山口県教育委員会は4月12日、関係教職員の処分を発表した。

 担任だった教諭については、日常的な暴言があったことを認め、また丸刈りにしたことなどを「体罰」と判断して減給処分にした。また当時の校長についても文書訓告処分をおこなった。

 その一方で、女性教諭2人が嘆願書に関与していたとして、県教委は「教育現場を混乱させた」として文書訓告処分をおこなった。

 この処分内容はおかしいのではないか。

 日常的に暴言を吐き、人権侵害行為を繰り返し、いじめと受け取られるような行為をしていた教員について、クラスの生徒全員とほとんどの保護者が懲戒免職を求める嘆願書に同調することなど、よほどの非常事態である。

 加害教諭は2019年度、通常の人事異動として他校に転任したというが、転任や減給だけで済ませてはならないはずの案件である。

 また嘆願書に関与した教諭2人については、暴力被害・人権侵害行為を受けていた生徒を救うための行動であり、処分の対象にはなりえないはずである。「混乱」呼ばわりされるいわれ自体がないのではないか。

 しかし「混乱」呼ばわりしたということは、山口県教育委員会は暴力教師をかばい、生徒の立場で動いた教員を見せしめにしたのではないかと受け取れる。