「学力日本一」、背景には宿題などで児童生徒・教職員双方に過剰な負担:福井県

 福井新聞2019年3月11日付に『学力日本一の背景に「教員の犠牲」 教育熱心な福井、働き方改革進むか』が掲載されている。

 福井県での公立学校教職員の働き方の問題について触れている。教員の長時間過密労働の問題は全国的に指摘されているが、福井県では「学力日本一」を目指すことを背景に、児童生徒に宿題を出す量が他県よりも際だって多く、宿題の採点や添削などにも多くの時間が取られていることが指摘されている。

 宿題の多さが、全国学力テストでの平均点の上位を維持する一因ともなっていると指摘されている。

 福井県教委担当者は「学習塾に通わなくても学びを定着させてあげたいという教員の熱意の表れでもある」とした。その一方で、他県での勤務経験がある教員は「宿題を全部提出できる子どもが基準で、個々の能力や特性に応じた内容や量になっていない」と指摘しているという。

 学力概念を「学力テストの平均点や順位」に矮小化することの弊害が、このような形でも現れているとも感じる。

 また2017年に福井県池田町立池田中学校で発生した生徒自殺事件では、教員による厳しい叱責などが自殺の引き金になったと指摘されているが、その背景にはテストの点数などの「学力偏重」一辺倒の風潮も遠因になっているとも指摘された。

 教員の働き方改革の問題としても、また児童生徒の健全な発達・成長という観点からも、宿題など過剰な課題によって児童生徒を追い詰めるようなことは、改善していく必要がある。