横浜市立小学校「いじめ重大事案」2件を公表

 横浜市教育委員会は3月1日、市内の小学校で児童が長期にいじめを受けて登校できなくなる「いじめ重大事案」が2件あったと公表した。当時小学校3年(2019年3月時点で中学校1年)の男子児童と、当時小学校1年(現3年)の女子児童だという。

男子児童の事例

 男子児童のケースでは、いじめは2014年・当時3年の頃から始まった。

 当該児童は2年時に神奈川県外から転入した。3年進級後に同学年や上級生の児童計6人から、バッタを顔に投げつけられる、無理やりおごらされる、はさみの刃先を目の前に突きつけられるなどのいじめを繰り返し受けるようになり、4年の頃から不登校状態になった。

 中学校1年に進級した2019年3月時点でも登校できない状態が続いている。

女子児童の事例

 もう一人の女子児童のケースでは、2016年の小学校入学直後から、同級生計6人から頭をたたかれるなどの暴行を繰り返し受けた。一部の児童からの暴行は進級後も続き、不登校状態になっている。

 女子児童の保護者によると、担任教諭はいじめについて、他の児童の前で「暴力を振るわれるのは、あなたに理由があるから」などと他の児童の前で繰り返し話したとされる。女子児童は「教師からいじめられている」とも訴えて精神的に不安定になり、2年時から3年時の約半年間入院加療を余儀なくされたという。退院後にも他の児童とのトラブルがあり、その後不登校になったとしている。

対応に疑問

 いじめについては、報道発表の限られた範囲だけで判断しても、極めて悪質で深刻なものであることがうかがわれる。

 両事例とも、いじめの訴えがあってから学校側が対応するまで、男子児童のケースでは5ヶ月、女子児童のケースでは1年以上あったことが指摘されている。このことは、いじめが児童の人権を侵害するものだという深刻な状況を学校が真剣に受け止めきれていない、またいじめに対応する体制が十分に作られていないということになるのではないか。

 また女子児童のケースでは、担任教諭が「暴力を振るわれるのは、あなたに理由があるから」と発言したとされることは見過ごせない。この発言が事実ならばとんでもないことである。いじめに対応せず、被害者側をあげつらって被害者に非があるようなことを言い立てるのは、いじめへの加勢と同じである。

(参考)
◎目の前に刃物、小3男児不登校 横浜市がいじめ2件を公表(神奈川新聞 2019/3/2)
◎小学2校で「いじめ」現中1と小3が不登校 横浜市教委が公表(東京新聞 2019/3/2)