「いじめ防止基本方針」いじめアンケート保護明記などの改定案:三重県教委

 三重県教育委員会の廣田恵子教育長は2月8日の定例記者会見で、県内学校でのいじめへの対応を記した「県いじめ防止基本方針」について、児童生徒のアンケートを保護する文言の追記を検討する方針を示した。

 2019年1月に発生した千葉県野田市の児童虐待死事件では、児童が通っていた小学校で実施した「いじめアンケート」に被害児童が虐待被害を訴えたものの、アンケートの存在を知った父親が「法的手段」などを恣意的にちらつかせながら学校や市教委を恫喝したことで、市教委がアンケートの内容を開示していたことが明らかになり、重大な瑕疵だと指摘されている。

 千葉県での事件を受けて、三重県でもアンケート内容の保護を明記する方針を固めた。三重県での「いじめ防止方針」については、千葉県の事件発覚前の2019年1月に改訂案がまとまり、2月8日の教育委員会会議で審議する予定になっていた。しかし千葉県での事件発覚を受け、一度審議・採択を保留した上で、追加文言について調整するという。

 威圧的な対応を取る保護者等への対応についても検討する方針で、3月の次回教育委員会会議に追加文面を提出することを検討している。

 もっとも、個人情報保護に関する一般的な条例や告発者保護などの一般的な理念などを援用すると、個別のいじめ防止方針への明記の有無を問わず、このような情報を被害者や告発者個人が特定されるような形で開示すること自体、絶対にあってはならないことではある。

 その一方で、個別のいじめ防止方針に明記されていることで、より実行力がある対応ができることも期待される。いじめ被害者や告発者の保護には、細心の注意をおこなっていかなければならない。

(参考)
◎児童生徒アンケート保護へ 三重県教委、いじめ防止基本方針の追記検討(伊勢新聞 2019/2/9)