山口県立高校生徒自殺でいじめ認定、教職員の行為も「いじめに類する」と指摘

 山口県周南市で2016年に県立高校2年の男子生徒が自殺した問題について、「県いじめ調査検証委員会」は2月5日、この生徒へのいじめがあったと認定した。

 同級生からのいじめのほか、教職員が「いじめに類する行為」をしたとも認定した。

 いじめ防止対策推進法によるいじめの定義は「生徒間のいじめ」を想定し、「教職員からの生徒へのいじめ」は想定していない。教職員の行為を「いじめに類する」と指摘したのは異例となる。

事件の経過

 山口県光市の県立高校に通っていた生徒は2016年7月、周南市内の駅で貨物列車にはねられて死亡した。

 この生徒はテニス部に所属していたが、野球部顧問から「助っ人」を頼まれて野球部の練習にも参加するようになり、テニス部の練習に十分に参加できなくなった。このことでテニス部の部員から、連絡用のLINEを強制退会させられたり、部室の荷物を引き上げるよう求められていたという。

 第三者委員会ではこれらの行為について「つながりを重視する現代の高校生にとって残酷な行為の一つ」としていじめと認定した。

 生徒の自殺時、スマホには「オマエの荷物全部池に捨てる」「顧問に退部届けもらって」などとする、テニス部の生徒からのメッセージが残っていたという。さらに自殺する直前には、「たすけて」「野球部には行かんって野球部顧問にいっとって」「なんか俺もう無理やわ」とするメッセージを友人とやりとりしていた。

 またこのほかにも、身体的特徴を揶揄したあだ名を付けられたこと、リボンを頭に付けられてスマホで撮影されたことなど、計18項目のいじめがあったと指摘した。

 生徒間のいじめだけでなく、教職員の行為についても、野球部顧問がこの生徒に部の雑用を押しつけたこと・生徒が対応に困るようなことを言ったことなどについて、生徒が苦痛を感じていたとして「いじめに類する行為」と指摘した。

 生徒間のいじめの問題も極めて重大な内容であり、対応を考えていかなければならない。また同時に教職員の行為について「いじめに類する」と指摘されたことは、重く受け止める必要がある。

(参考)
◎「オマエの荷物全部池に捨てる」 高2自殺でいじめ認定(朝日新聞 2019/2/5)
◎山口高2自殺 教職員の「いじめ」認定 雑用押し付けなど(東京新聞 2019/2/5)