千葉県野田市虐待死:児相が母親へのDV疑うがそのまま一時保護解除

 千葉県野田市で小学校4年の女子児童が父親から虐待を受けて死亡した事件で、千葉県柏児童相談所が父親から母親へのDVを疑いながら、曖昧にしたまま一時保護した児童を親元に帰す判断をしていたと指摘されている。

 2017年11月、児童が当時通学していた小学校での「いじめアンケート」で、児童が「父親からいじめられている」と虐待被害を訴え、担任教諭の聴き取りを経て児童相談所に通告があったことで、児童が一時保護された。

 その後児相は母親に面会して調査した際、DVの疑いがあると判断した。しかし2017年12月に、親族宅での生活を条件に一時保護を解除した。さらに2018年2月には親元での生活を認めた。

 千葉県の対応マニュアルでは児童を帰宅させる際「保護者の現状確認」を求めているが、十分にされなかったことになる。児相は「対応に不足があった」として、経過を検証するとしている。

 この問題については、柏児童相談所の対応に限らず、児童が2017年夏まで暮らしていた沖縄県糸満市が虐待や母親DVの兆候をつかんで調査を図ろうとしていたがその矢先に父親が一家で野田市に転居させたこと、糸満市は転居先の野田市に申し送りをおこなっていたこと、虐待発覚が学校の「いじめアンケート」だと知った父親からの恫喝に屈した市教委が不適切な方法で文書開示をおこなったこと、など、仮にきちんと対応できていれば状況が変わっていたのではないかと思われるポイントがいくつも指摘されている。

 この間の経過について、各方面からていねいな検証をおこない、再発防止につなげる必要がある。