岩手県立盛岡第一高校バレーボール部訴訟、顧問の暴力を認定し一審より賠償額増額

 「岩手県立盛岡第一高校のバレーボール部員だった2008年当時、顧問教諭の暴力や暴言で精神的苦痛を受けPTSDを発症した」として被害者の男性(現在27歳)が岩手県などに約200万円の損害賠償を求めて訴えた訴訟で、仙台高裁は2月1日、被害を一部認定して20万円の支払いを命じた一審盛岡地裁判決を変更し、被害の認定範囲を広げる形で賠償額を約40万円に増額する判決を出した。

 判決では、教諭が元生徒を体育教官室に呼び出し約1時間にわたって、ものを投げつけたり机を叩くなどしながら暴言を吐いて威圧したことを、一審に引き続いて認定した。また、教諭が練習中に平手打ちなどを繰り返したことや、教諭が元生徒に対して「お前のような人間が社会を駄目にする」と人格攻撃の暴言をおこなったことなど、一審では認定されなかった内容についても追加認定した。

 そしてそれらの行為について、「暴力や暴言は指導の裁量を超えた違法行為」とした。一方で、教諭の行為によってPTSDを発症したという訴えについては、一審に続いて認定しなかった。

 被害の認定範囲は必ずしも十分ではないとはいえども、教諭の暴力や暴言が認定され、違法行為だとされたということになる。

 この教諭の行為は、「指導」を装った暴力・虐待行為であり、極めて悪質なものである。このような「指導」を根絶することが、教育行政には求められる。

 またこの事件を起こした教諭は、のちに岩手県立不来方高校に異動している。2018年に不来方高校バレーボール部員の生徒が自殺した事件では、この教諭がバレーボール部の指導と称して、自殺した生徒への暴力や暴言を繰り返して追い込んだとも指摘されている。この案件についても、あわせて解明されなければならない。