「通学している小学校で教諭からわいせつ行為受けてPTSDに」被害児童らが提訴:千葉

 通学している学校の教諭から体を触られるなどのわいせつ被害を受けてPTSDを発症したとして、千葉県内の公立小学校に通う6年女子児童と両親が1月30日、千葉県と地元自治体・当該教諭を相手取り計1000万円の損害賠償を求める訴訟を、千葉地裁に提訴した。

事件の経過

 報道によると、児童が5年だった2017年9月頃から、同校の30代男性教諭がこの児童の体をくすぐるなどの行為を繰り返した。さらに2018年2月以降、教諭はトイレにいた児童の服の中に手を入れて胸を触るなどの行為を複数回おこなったとされる。

 児童は2018年2月以降、一時登校できない状態に陥った。PTSDと診断された。

 教諭は学校側の聴き取りに対して、体をくすぐるなどしたことは認め、「励ますつもりでやった」などとしたという。一方で「胸は触っていない」などと主張した。地元自治体は2018年2学期より、教諭を教育委員会勤務に異動させたとしている。

対応の不適切さが目立つ

 そもそも教諭が認めている範囲内だけでも、極めて悪質な行為であり、理解に苦しむものである。「胸を触っていないからわいせつではない」という揚げ足取りのような言い訳をしても、教諭の行為で児童を傷つけたことには変わりがない。

 しかも学校・教育委員会側の対応も不可解である。被害訴えに対して、まともに対応していないとも思えるような対応は、おかしいのではないか。

千葉県内の学校で過去に発生した性的虐待事件

 千葉県内の自治体では、2003年に公立小学校教諭による受け持ち児童への性的虐待事件が発生している。

 その事件の加害者教諭は、刑事事件では「性的虐待行為をおこなったことそのものは疑いの余地がない」と認定され、加害者は「小児性愛者」とまで認定されながらも、公判対象となった個別の事件については証拠不十分と判断したという理由で辛うじて有罪を逃れた。しかし被害者が起こした民事訴訟では、刑事訴訟では十分に認定されなかった部分も含めて加害者の犯行を全面認定し、行政側に損害賠償を命じる判決が2010年に確定した。

 この事件では、加害者本人や加害者に極めて近い関係者が深く関与している疑いが高いという複数の状況証拠をうかがわせる形で、インターネットで被害者やその家族を中傷する書き込みが繰り返されたり、事件を報じた新聞記事やその新聞記事を引用したブログなどに対して不正に記事を消させようとする攻撃などもあった。それに加えて、「当該市の市長が加害者に弁護士を紹介していた」など、行政側が加害者をかばうような不適切対応が多数指摘された。当該市の市議会や千葉県議会では、この事件について、行政は被害者の立場に立って適切な対応をするよう求める議会質問が繰り返しおこなわれていた。

 今回発覚した事件についても、行政側の対応は10年前の対応からあまり進歩していないのかと思うと、いったいどういうことなのかという思いを禁じ得ない。

 千葉県と当該自治体は、きちんとした対応を取っていくべきである。また刑事事件としての捜査も進んでいるとのことだが、そちらも厳正な対応が求められる。