検定試験「試験時間中のトイレ退室」めぐり訴訟に

 検定試験の受験中にトイレ退室を認めないのは不合理だとして、受験生が訴えた訴訟があったということ。朝日新聞2019年1月17日『試験中、トイレで退室 認める?認めない?司法判断は…』が紹介している。

 記事によると、問題の顛末は日商簿記試験をめぐる訴訟だということ。

 原告は2017年の同試験受験中にトイレに行きたくなったという。しかし退室した場合は再入室を認めない仕組みとなっている。原告はトイレに立ったものの再入室できず、不合格になったとしている。

 原告は「生理現象に配慮しないのは不合理」などと主張した。その一方で試験主催者側は「携帯電話を使ったカンニングなど、不正につながる恐れがある」と主張した。

 2019年1月10日の判決では、試験の実施要項は主催者の裁量内などとして、原告側請求を棄却した。

 確かに、試験ルールなどは主催者の裁量に属することになるのであろう。主催者として、カンニングの可能性が完全に排除できないことを理由にして一時退室を認めないという判断も、ありうるのかもしれない。またこのルールが一律に不合理とまではいえないのかもしれない。

 一方で、トイレなど生理現象については、自己で一定のコントロールを図っていても、不測の状況になることもありうることである。カンニングなど不正の余地をなくすのと両立するような形で、工夫の余地はないのだろうか。