学校選択制:弊害生むシステムは再考を

 学校選択制の問題。2000年代前半以降各地で導入され、導入直後から課題が指摘されているが、この課題は引き続き岐路に立っているといえる。

北海道岩見沢市での事例

 北海道新聞2018年12月13日付『岩見沢の学校選択制 大規模中学校に生徒集中 導入14年、迫られる見直し』では、北海道岩見沢市の事例を挙げている。

 記事によると同市では、2005年度より中学校での学校選択制を導入している。市内全域からの自由選択制としている。学校選択制を利用して学区外の中学校に進学した生徒は、制度導入期間を通じて、全新入生比で5.6%となっている。

 学校選択制導入後、特定の中学校に毎年のように、学区外から50人単位での希望者が集中している状態になっているという。また、別の特定の中学校については、本来の中学校区在住の生徒のうち20~30人が、毎年のように他地域の学校に流出していると指摘されている。流入する学校・流出する学校は固定化の傾向がみられている。

 岩見沢市で小中学校の配置計画を検討している審議会は、各学校ごとの人数の偏りが拡大することを受けて、学校選択制の再検討にも言及しているという。北海道新聞では「市教委は(学校選択制の)見直しを迫られている」と指摘している。

課題はシステムそのものが生み出す普遍的なもの

 学校選択制を実施している地域では多くの場所で、岩見沢市と似たような課題が指摘されている。

 各学校間の生徒バランスの偏りや、通学路の安全性の問題などを理由に、学校選択制の廃止や大幅縮小に舵を切った自治体は、早いところでは2000年代後半頃から生じ始めている。

 学校選択制での課題は、特定地域の地域性に基づく特異な事情扱いで矮小化されるべきものではない。学校選択制というシステムそのものに課題が内包されていると見なすのが自然ではないかといえる。

 今一度、学校選択制というシステムそのものから検討を加えていく必要があるのではないか。