高校柔道部で脳脊髄液減少症発症事故、指導の顧問教員を不起訴:名古屋

 名古屋市千種区の私立愛知高校で2017年5月、柔道部員の男子生徒が練習中にケガをした事故が発生した。この事故に関連して、安全配慮義務を怠ったとして業務上過失致傷容疑で書類送検された、顧問だった男性教諭(65)について、名古屋地検は11月29日付で不起訴処分にした。

事故の経過

 事故は2017年5月22日に発生した。当時1年だった男子生徒は練習中の乱取り稽古で頭を強打し、脳脊髄液減少症と診断されて後遺症が残ったという。

 ケガをした生徒は、4月に柔道を始めたばかりの初心者だった。受け身の練習を経て、約1ヶ月後に乱取り練習をおこなっていた。顧問だった教諭は必要な安全配慮を怠ったとされた。保護者が2017年11月に被害届を出し、2017年12月5日付で書類送検されていた。

 教諭は柔道指導歴約40年のベテランだったが、事故を受けて、学校側から指導停止処分を受けていた。

 報道によると、捜査に対して、教諭は「生徒にケガをさせたのは私の責任です」などと話していたという。一方で不起訴とした理由は明らかにされていない。

 刑事事件としての立件は難しいと判断されたのかもしれない。しかし刑事事件とは別の視点から、事故の経過を詳細に検証し、より安全な柔道指導の方法について考えていかなければならない。