姫路市立中学校いじめ隠蔽:兵庫県が「元教諭への処分取り消し」不服として上告

 兵庫県姫路市立中学校の柔道部顧問だった当時、「部内でのいじめを隠蔽した」として兵庫県教委から停職6ヶ月の懲戒処分を受けた元教諭(60)=依願退職=が処分の取り消しなどを求めて訴えていた訴訟で、兵庫県は11月26日、元教諭側の訴えを一部認め処分取り消しなどを命じた二審大阪高裁の判決を不服として最高裁に上告した。

事件の概要

 いじめ隠蔽事件は2015年に発生した。部員の生徒が上級生から暴行を受けてケガを負い、病院を受診した際、顧問教諭は当該生徒と、付き添った副顧問教員に対して「病院では上級生の暴行の事実をいうな。階段から落ちたことにしろ」などと指示し、いじめ事件の隠蔽を図った。隠蔽の理由については、「病院から警察に通報されると面倒なことになると考えた」などとしたという。

 いじめ加害生徒は柔道部の主力選手だった。顧問教諭は、校長から止められたにもかかわらず無視して、事件直後におこなわれた柔道の地方大会に加害生徒を出場させた。

 教諭は2016年2月に停職6ヶ月の懲戒処分を受け、その後退職した。しかし元教諭は、処分を不服として提訴していた。一審大阪地裁では請求が棄却されたものの、2018年11月9日の二審大阪高裁では元教諭側の訴えが一部認容され、処分取り消しと慰謝料55万円の支払いを命じる判決が出ていた。

兵庫県姫路市立中学校柔道部いじめ隠蔽事件
兵庫県姫路市立中学校の柔道部で2015年にいじめが発覚した際、顧問教諭がいじめを隠蔽するような対応を取った問題。当該顧問教諭は停職6ヶ月の懲戒処分を受けたが、処分を不服として提訴した。いじめ事件の経過当該校の柔道部は全国大会の常連校で、越境

高裁判決はおかしい

 二審大阪高裁では、「病院に対してはいじめを隠蔽したとしても、校長や学校側はいじめを把握していたのだから隠蔽とは評価できない」として、処分不当だとする結論を導いている。

 しかしこのような判断は、端的に言えば「屁理屈」でしかないと感じる。最高裁では適切な是正が望まれる。

(参考)
◎姫路の中学いじめ隠し 県が最高裁に上告(神戸新聞 2018/11/27)