沖縄米軍基地で小学校教員向けの英語教育研修、外務省主催で開催予定

 沖縄県の米軍嘉手納基地で、沖縄県内の公立小学校教員を対象にした英語研修会が、外務省主催でおこなわれることがわかった。

研修計画の概略と疑問の声

 『しんぶん赤旗』2018年11月26日『沖縄米基地で教員研修 外務省主催 県の頭越しに』によると、今回の件の概略については以下のようになっているという。

 研修会は外務省沖縄事務所が、沖縄米国総領事館とアメリカ国防総省の協力を得て主催する。

 米軍嘉手納基地内の小学校で、2018年11月27日・28日の2日間実施予定。宜野湾市では市内全9小学校から各2人ずつの18人、沖縄市と嘉手納町もそれぞれ2人の教員を派遣するとしている。

 また外務省沖縄事務所は、2019年2月~3月頃に2回目の実施を検討しているともされる。

 これに対して、疑問の声が出ている。

 記事によると、赤嶺政賢衆議院議員(日本共産党)は、「学校教育・英語教育をおこなうのは沖縄県。県の頭越しに国・外務省が言い寄ってくるのは筋違いではないか」「こどもたちに日米同盟の意義を教え込み宣伝するものという狙いがあるのではないか」と疑念を呈している。高良鉄美・琉球大学大学院教授は「基地に対する県民の批判を弱めようする意図を感じる」と指摘している。

 また、中学校英語教員でもある教職員組合書記長の談話として、「なぜ平日の2日間基地の中に行かなければいけないのか。そもそも基地内でする必要があるのか。文部科学省や県が現場の不安に応える研修をする必要性があるのに、それがないまま基地内で実施するのは、手順として正しいのか。教育現場の人員不足のもと、学校の負担も大きい」(要旨)という内容が載せられている。

今回の状況は疑問

 そもそも外務省が出てきて、沖縄県の頭越しに研修会を実施するという手順自体が、手続き論としてありえないほどの疑問を感じる。教育行政を日常的におこなうのは市区町村や都道府県だし、文部科学省でさえ個別の課題について直接的なことをおこなうのは極めて例外的な事項のみに限られている。

 沖縄県では地域の重大な問題になっている米軍基地問題について、政府に都合のいい見解を宣伝するためという見方をされてもやむをえないのではないかとも感じる。