全国学力テストに「英語」追加、「話す」試験は希望制に

 文部科学省は11月12日、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)についての通知を、都道府県教育委員会などに対して出した。

 2019年度から新たに実施される予定となっている中学校英語について、「話す」技能の試験については、教職員の負担や設備面などを考慮して全員参加とはせず、希望する学校のみにするとした。

英語の「話す」技能の試験実施について

 中学校英語の試験実施は2019年度より新規に導入され、3年おきの実施が予定されている。英語の4技能「読む、書く、聞く、話す」についての調査をおこなう。

 「読む、書く、聞く」については筆記試験方式で実施する。一方で「話す」試験については、マイク付ヘッドフォンを装着した生徒がパソコンで出題音声を聴き、マイクに向かって口頭で解答し、USBメモリに録音する方式でおこなうとしている。

 文科省が試験実施手順を公表したところ、「使用するパソコンに不具合がないか一台一台チェックする必要がある」「働き方改革がいわれているのに教職員の負担が増えるのではないか」「約5%の学校でパソコンの基本ソフト(OS)が対応せず、再生や録音ができない」などの疑問が寄せられたという。

 そのために、2019年度のみの暫定的な措置として、「話す」試験のみ希望制とした。

そもそも全国学力テスト自体が問題

 パソコンの対応状況や設備のチェックなどにかかる負担も、当然のことながら重大な問題になってくる。

 英語の「話す」試験という一教科の一領域に限らず、全国学力テストの仕組みそのものが、教職員や学校の負担を増やす上に、学校間地域間の一面的な成績競争によって学校現場を疲弊させるものとなっている。

 国として全体的な傾向を把握したいのならば抽出調査で十分なのに、悉皆調査にしたうえに平均点を公表することで、平均点を上げるための過去問演習や補習授業などが横行し、また新学期から4月第3週の試験実施日まで新学年の教科書の内容に入らずにテスト対策をおこなう事例も報告されている。

 全国学力テスト自体を中止すべきではないか。

(参考)
◎学力テスト 英語「話す」希望校のみ 録音、教員負担重く(毎日新聞 2018/11/13)