バレーボール部で不適切指導として監督辞任:長野県の高校

 長野県松本市の私立松本国際高校(旧・創造学園高校)のバレーボール部で、同校の名誉校長でもある壬生義文監督(62)が部員に対して「行き過ぎた指導」をしたとして、10月4日付で監督と同校職員を辞職していたことがわかった。

 同監督は前任校の長野県岡谷工業高校時代に、バレーボール部での「体罰」や不適切行為で停職6ヶ月の処分を受けて退職した後、同校に採用されている。

事件の経過

 学校側は「被害者のプライバシーに関わる」として、同監督による不適切行為の詳細については明言を避けている。

 外部から長野県私学振興課に情報提供があり、2018年9月に県から学校に問い合わせがあった。学校側が調査委員会を設置して調べたところ、事実だと判断したという。

 学校側は部員の保護者向けに保護者説明会を開き、事情を説明して謝罪した。保護者からは、同監督の指導継続を求める声も出た。

監督の過去の事件

 同監督は長野県岡谷工業高校でバレーボール部監督をしていた当時の2004年、風邪で高熱を出し「緊急入院が必要」と診断された主力選手を部員寮に連れ戻し、「春高バレー」に向けて練習や遠征への参加をさせるなどした末に、当該部員を敗血症などで一時心肺機能停止に陥らせる事件を起こした。さらに部内で部員に対し、鼻血が出るほど平手打ちする「体罰」も確認されるなどした。

 それらの行為により、長野県教委は2004年6月11日付で、同監督を停職6ヶ月の懲戒処分にした。

 同監督は依願退職の上で、創造学園高校に採用されていた。同校では一時期校長職にも就き、2012年には校長を務めながらバレーボール部を全国大会準優勝に導いた。2018年度より校長職を退任した上で、名誉校長の称号が与えられていた。

 今回の件も、起きるべくして起きたという気もする。

 部活動・スポーツ指導の場では、暴力や人権侵害をおこなって問題になった人物を、「全国大会クラスの実績を持つ指導者」だからというだけで別の学校で採用し、その人物が新たな赴任先で再び問題を起こすというケースは珍しくない。

 先日には日体大の駅伝監督の暴力事件が報じられたが、この人物も愛知県の公立高校での陸上部の指導中に常習的な暴力行為が問題になった人物だった。今回の件も似たような構図にあたる。

 いい加減、過去に悪質な暴力行為や人権侵害を伴う「指導」をおこなった人物については、指導者としての「実績」などとは関わりなしに、厳しい対応をしていくべきではないか。