埼玉県草加市立中学校「飛び降り強要」いじめ訴訟:加害者に賠償命じる判決確定

 埼玉県草加市立中学校で2012年、当時2年生だった男子生徒が同級生からいじめを受けて校舎からの飛び降りを強要され後遺症が残ったとして、被害生徒側が訴えた訴訟で、最高裁は10月10日、加害生徒側の上告を棄却した。加害生徒4人に対して約1200万円の損害賠償を命じた二審東京地裁判決が確定した。

事件の経過

 この生徒は小学生時代より、同級生4人からのいじめを受けていた。いじめは中学校に進学してからも続いた。

 飛び降り強要事件は、2年に進級直後の2012年4月18日に発生した。4人から「校舎2階のひさし(高さ約3メートル)から飛び降りろ」と強要された。被害生徒は飛び降りて腰椎や頸椎などを圧迫骨折し、運動に制限が出るなどの後遺症も残った。

 一審さいたま地裁判決(2017年4月26日)では、いじめの事実関係の認定については曖昧にし、強要を明確に認定しないまま、加害者4人のうち2人が「従わない場合は金銭を支払え」と要求していたことで飛び降りざるを得ない状況を作ったとして、2人についてのみ計約610万円の賠償責任を認める判決を出していた。残る2人については、飛び降りを認識していなかったとして賠償責任を認めなかった。

 二審東京地裁判決(2018年3月28日)では被害の認定範囲を広げ、一審では賠償責任が認められなかった2人についても、飛び降りるよう求める圧力をかけていたと認定して、4人全員に対して「強要があった」として1200万円の賠償責任を認める判決を出していた。

埼玉県「校舎から飛び降り強要で重傷」いじめ訴訟、強要の事実を認定
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 二審で逆転判決が出た形になった2人が上告していた。

 最高裁で上告が棄却された形になり、法的には一区切りではある。被害者の後遺症が少しでも回復するよう願うとともに、このような事件を起こさせない、またいじめが起きても早期のうちに対応する体制を考えていくことが必要である。