「ハマ弁」横浜市会で質疑:当日注文方式により大量の弁当廃棄

 横浜市立中学校の生徒を対象にした配送弁当「ハマ弁」の問題が、横浜市議会で質疑されたという。

 神奈川新聞2018年9月16日『「ハマ弁」2年で利用わずか2% 迷走でも強気の横浜市』によると、2018年8月より実施した「当日注文方式」により、大量の弁当廃棄が生まれていると指摘されている。

「ハマ弁」の経過

 横浜市では中学校給食導入を否定し続けている。一方で2016年度より、希望する生徒に対して昼食弁当を配送する事業「ハマ弁」を開始した。

ハマ弁紹介動画

 弁当の購入経費は利用者が支払い、市費でも補助する方式となっている。

 2016年12月より市内12校で導入し、2017年1月より全143校に広げた。しかし利用率が低迷し、当初の利用率20%想定を大きく割り込み、利用率は1~2%程度の状況が続いている。製造経費の市費負担が、1食あたりの換算で6000円以上になっているとする議会質疑や報道もあった。

 利用率向上のため、横浜市は2018年度より「ハマ弁」の値下げをおこない、また注文方式についても従来の「7日前までに注文、キャンセルは2日前まで」を見直し、当日の注文も可能にするシステムへと変更した。

横浜市会での質疑

 しかし当日注文システムについては、注文を受けてから製造に取りかかる方式ではなく、市教委があらかじめ注文数を予測したうえで、業者は予測数を当日未明から製造する方式だという。そのため注文数が事前予測を下回った場合は、廃棄せざるをえない弁当が生じるシステムともなっている。

 9月14日の横浜市会では、「14日間で計950個が廃棄処分された」「33個の事前予測が大きく外れ、3個しか注文がなかった日もあった」として、食材の大量の廃棄ロスが生じる方式はやめるべきとする議会質問がおこなわれた。

 共産党市議は中学校給食への移行を求め、国民民主党系市議や公明党市議などは「ハマ弁」の利用率向上を求めた。

 横浜市側は答弁では、利用率の向上に努めたいなどとしたものの、具体的な打開策についての方向性には踏み込まなかった。

配送弁当での昼食提供事業よりも中学校給食を

 選択制配送弁当方式では、中学校給食という位置づけでも昼食提供事業という位置づけでも、選択率が大きく低迷することが、他地域での例からも経験的に知られている。注文方式の複雑さや、食品衛生管理のために一定温度以下に冷却するなど弁当の管理・提供方法などが背景にあると指摘されている。選択制弁当にこだわる限り、利用率の向上は困難になる可能性が高いといえるのではないか。

 また横浜市では、中学校給食の実施を否定し続けている。

 実際に移行するとなると数年がかりの事業にはなると見込まれるが、自校調理方式や親子調理方式・センター方式など、弁当方式ではない形式で、中学校給食への実現へと移行していく必要があるのではないか。