鳥栖市立中学校いじめ訴訟:被害者がいじめの実態を証言:佐賀

 佐賀県鳥栖市立中学校1年だった2012年、同級生から激しいいじめを受けて重度の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症するなどしたとして、被害男性(現在19歳)と家族が加害生徒8人とその保護者、鳥栖市を相手取り訴えている民事訴訟の口頭弁論が、8月20日に佐賀地裁であった。

 このいじめ事件については、鳥栖市がいじめを認めておきながら、訴訟になるといじめはなかったと主張を転じたことが明らかになっている。

佐賀県鳥栖市立中学校いじめ訴訟:市がいじめ認めない方向に転じる
 佐賀県鳥栖市立中学校で2012年、当時1年の男子生徒から同級生から激しいいじめを受けてケガをし重度のPTSDを発症した問題。  この事件について、発覚直後には事件を認めていた学校側が、訴訟になると態度を急変させたとする経過が、『毎日...

 この日の口頭弁論では被害者への本人尋問がおこなわれ、被害男性はいじめの実態を証言した。

いじめの内容

 本人尋問の内容を報じた『佐賀新聞』の記事によると、他の生徒へのいじめを注意したことで自分がいじめの標的になり、約7ヶ月にわたって、エアガンで撃たれる、現金約100万円を脅し取られるなどのいじめを受けたとした。

 当時のクラスの様子について、市側は「クラスは落ち着いていて学級崩壊のような兆候はなかった」と主張していることについても否定し、「当時のクラスは荒れていて、ホームルーム中にも暴行を受けた」「教室にいた担任教諭と何回も目が合ったが助けてくれなかった」などとも訴えている。

 被害から6年が経った現在でも、いじめの光景がフラッシュバックして眠れないなどの症状が出ていると訴えている。「いじめる側は忘れることもあるかもしれないけど、いじめられた側は時間とともに傷が深くなっていく。学校や大人がきちんと対応し、いじめがない社会にしてほしい」と述べた。

 加害者にはほぼ何のおとがめもなし、被害者は後遺症が長年続く、さらにはいじめの事実すら否定する市の対応で二次被害も受ける。全く理不尽である。

 さらには、教師の目の前で暴力行為がおこなわれながら、教師はそれを放置したとも受け取れるような証言まで。一体どういうことなのか。