中学校道徳教科書:横浜市は東京書籍を採択

 横浜市教育委員会は8月1日の教育委員会会議で中学校道徳教科書の採択をおこない、東京書籍を採択した。

 内容に問題があると指摘された「日本教科書」は、横浜市で採択の危険性があると警戒されていたが、同社は採択されなかった。

審議経過

 当日は傍聴希望者300人以上が受付場所の横浜市開港記念会館に詰めかけた。抽選で24人(当初の傍聴定員20人+親子連れ傍聴者の子どもなどを想定して準備された予備席4人分)の傍聴者を選出して徒歩10分ほどの会場に移動させ、抽選に外れた人はそのまま受付場所で映像中継を視聴する形になった。

 教育委員からは「日本教科書」に肯定的な意見も聞かれた。

 採択は無記名投票で実施された。教育委員6人の過半数(4人以上)で採択とし、1度目の投票でいずれも過半数に満たない場合は決選投票をおこなう、賛否同数になった場合は教育長が裁定する方式とした。

 1度目の投票では、東京書籍3票、光村図書1票、日本文教出版1票、日本教科書1票となった。

 決選投票では4社からの投票がおこなわれ、東京書籍が6票となり、東京書籍が採択された。

最悪の状況を避けられたが、引き続き課題も

 日本教科書が採択されるという最悪の事態が避けられたことは、ほっとした。

 しかしその一方で、傍聴手続きや抽選の手際の悪さ、無記名投票方式での採択など、引き続き改善すべき点も残っている。

 300人が詰めかけたのに、直接傍聴は20人とは少なすぎる。しかも炎天下を徒歩移動するということで、会場に詰めかけても抽選を辞退する人も生まれていた。そのまま受付会場の壇上で会議をおこなえなかったものだろうか。

 また横浜市では、過去の教科書採択が無記名投票でおこなわれてきた経緯などから、記名投票で行うよう求める動きもあった。しかし今回も無記名投票で行われていることは、今後改善の課題となってくるだろう。