青森市中学生自殺「背景にいじめ」報告書原案を提示

 青森市立浪岡中学校2年の女子生徒がいじめを訴える遺書を残して2016年8月に自殺した問題で、青森市いじめ防止対策審議会は7月15日、「自殺の背景にはいじめがある」とする方向性を盛り込んだ報告書の原案を遺族側に提示し、原案に対する遺族側意見を聴き取った。

 遺族や代理人弁護士が同日に記者会見して明らかにした。

青森市立浪岡中学校いじめ自殺事件
青森市立浪岡中学校2年の女子生徒が2016年8月、いじめを苦にして自殺した事件。経過青森市立浪岡中学校2年の女子生徒が2016年8月25日、青森県内の鉄道駅で列車に飛び込み自殺した。自殺当日は、2学期の始業式の翌日だった。生徒のスマートフォ

報告書原案の内容

 2017年4月にまとめられた前回審議会の報告書では、生徒の自殺の原因は「思春期うつ」などとされていたという。このため遺族側が納得せずに再調査を求め、委員全員を入れ替えての調査がおこなわれていた。

 原案の本文は公開されていないものの、遺族や代理人弁護士によると、「思春期うつ」や家庭環境に関する記述はなくなり、いじめが主な原因とする方向でまとめられているという。

 また前回報告書では4件が認定されたいじめについても、新たに認定されたものも含めて20件をいじめと判断しているという。

 遺族側は、自殺の背景にはいじめがあると認めたことについては評価する一方で、再発防止のための学校側の体制に関する内容や、前回審議会からの委員交代の過程の検証が欠けているとして、これらのことを盛り込むように求めたという。

 審議会では、遺族側から出された意見を元に、2018年8月にも報告書の関税を目指すとしている。

私見

 自殺の背景にいじめがあると指摘されたことは、当然の方向性だとは言えども、一定の到達点に立っているとはいえる。しかしその一方で、前回審議会の報告書がなぜ出たのかという問題も残されている。

 遺族側の気持ちに寄り添った対応をしていくこと、また同種事件の再発防止のために学校はどうすべきかなど、課題も多い。

(参考)
◎”いじめ自殺“ 報告書「思春期うつ」記述消える 青森(NHKニュース 2018/7/15)
◎青森・女子中学生自殺、報告書原案で「背景にいじめ」(TBSニュース 2018/7/15)
◎青森中2自殺 いじめが原因 市教委、新審議会調査で(毎日新聞 2018/7/15)
◎青森)自殺原因はいじめ 報告書案、遺族「納得できる」(朝日新聞 2018/7/16)