仙台市「いじめ防止条例」案の骨子を公表

 仙台市は7月10日、「いじめの防止等に関する条例」案の骨子を、市議会いじめ問題等対策調査特別委員会に提示した。

 市民からの意見募集を経て、2019年2月市議会への条例案提出を目指す。

いじめ防止条例案の概要

 仙台市では2015年9月~2017年4月の約3年弱の間に市立中学生の自殺案件が3件相次ぎ、大きな社会問題となっている。このことを背景にして制定を目指している。

 条例案はいじめ防止対策推進法で定めた基本事項を補完する形で、学校・保護者・地域で認識を共有して再発防止を目指すとしている。罰則などは設けられていない。

 条例案の骨子で示された5項目は、以下のようになっている。

  • 自分も他人も大切にする子どもを育てます。
  • 「おとな」の行為がいじめを誘発するおそれがあることを示します。
  • 地域ぐるみで子どもを見守り、育みます。
  • いじめをおこなった子どもの心にも寄り添い、再発防止策を図ります。
  • いじめ防止等対策を定期的に検証し、改善を図ります。

 条例案では、大人の行為がいじめを誘発する恐れがあると指摘し、学校教育法で禁じられているいわゆる「体罰」に加えて、教師の暴言や威圧的指導などの不適切指導の禁止も盛り込んでいる。

 また保護者・家族についても、家庭での言動が生徒を傷つける場合もあることに留意することについても示している。

 いじめ加害者についても、「他の子どもからのいじめや、教師や保護者など大人からの暴力的行為・虐待などによっていじめが誘発されることもある」として、そのことを視野に入れて再発防止策を図るとしている。

よりよいものに

 条例案の骨子としては、それはそれとして一定の評価はできる。

 しかしその一方で、学校側の責任については必ずしもはっきりしていないという点も、同時に抱えているともいえる。その点についてしっかりと補強していく必要があるとも考えられる。

(参考)
◎<仙台市いじめ防止条例>骨子案に教職員の暴言禁止など明記(河北新報 2018/7/11)
◎<仙台市いじめ防止条例>大人や地域の関わり明記 再発防止へ五つの特徴盛り込む(河北新報 2018/7/11)
◎宮城)仙台市、いじめ条例骨子案公表 大人の役割指摘(朝日新聞 2018/7/11)