川口市立中学校いじめ事件:生徒側が提訴:埼玉県

 埼玉県川口市立中学校に通っていた男子生徒(15)が在学当時、所属していたサッカー部でのいじめや顧問教諭からの「体罰」・暴力行為を受けて不登校になったなどとして、元生徒側は6月19日、学校や市教委が適切な対応を取らなかったとして、川口市を相手取り約550万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。

事件の経過

 元生徒は、所属していたサッカー部で仲間はずれや暴力などのいじめを受け、2年生だった2016年5月に不登校になった。その後一時登校できるようになったものの、サッカー部顧問教諭の「体罰」・暴力行為や不適切言動があり、さらに学校側の対応により、いじめが継続して再び登校できなくなったとしている。不登校期間は計11ヶ月に及んだ。生徒は2018年3月に卒業した。

 母親は提訴にあたり、5月19日にさいたま市内で記者会見をおこなった。母親は、学校側が保護者会で「いじめはなかった」と虚偽報告をしていたことなどを指摘し、「いじめより苦しんだのは、学校や市教委がうそをついたり、事実を伝えないこと。息子は大人を信用できなくなり、心が壊れてしまった」と訴えたという。

 事件は今後民事訴訟として審理されることになるが、この件での学校や教育委員会の隠蔽体質はひどいと言わざるをえない。裁判で適切な審理がされて被害者側が救済されることを願うとともに、同様の隠蔽工作につながらないような教訓となるような判決が出ることが求められている。

(参考)
◎<川口いじめ>不登校の元男子生徒側、市を提訴 学校や市教委のうそで心壊れた「いじめより苦しい」(埼玉新聞 2018/6/19)
◎いじめで不登校の元男子生徒 川口市相手取り提訴(テレビ朝日 2018/6/19)