「子どもと教科書全国ネット21」が総会開く

 「子どもと教科書全国ネット21」は6月16日に東京都内で総会を開き、活動方針に関する議案採択や役員選出、結成20周年記念講演などを実施した。

 討論では、教科書採択の透明性を求める声や、2018年夏に採択されることになっている中学校道徳教科書の問題点、また2018年度より使用されている小学校道徳教科書の内容などについて、発言が出されたという。

 活動方針として、教科書をめぐる取り組みの強化などが打ち出された。

教科書をめぐる状況

 教科書をめぐる状況については、あらゆる角度から問題が出されている。

 2000年代の「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社、そして扶桑社教科書執筆陣が分裂した「日本教育再生機構」の育鵬社、「つくる会」旧主流派の自由社といった、中学校社会科教科書での歴史認識や憲法・人権記述などにおける極端な記述の問題。

 2006年度(2007年3月結果発表)の高校教科書検定で、日本史教科書での沖縄戦の「集団自決」検定をめぐって「軍の強制」の記述を削除させたことが、その後の高校日本史や中学校社会科歴史的分野での沖縄戦記述にも影響を与え続けている問題。

 第二次安倍政権になってから、教科書の記述について、見解が分かれているものは政府見解を元に記述するよう求められる傾向が強まるなどの問題。

 そして道徳教科書の問題。

 当方では中学校道徳教科書については、現時点では記述分析作業中なので、ここでは内容についての詳細な言及は差し控える。しかし伝え聞く情報によると、特に一部の教科書について、相当の問題があることがうかがわれることになる。

 これらの教科書に関する問題は、一部政治家の意向を教育内容に反映させようとするような問題や、そういう意向が極端な形で現れた森友学園問題などにも、底の部分ではつながってくるとも見受けられる。

 現在、2019年度より使用予定の中学校道徳教科書の採択に向けた動きが始まっている。教科書の法定展示が各地で始まり、展示期間を経て2018年7月から8月にも中学校道徳教科書が採択される予定となっている。当面はその動きについても注視していきたい。