豊橋市立小学校「体罰」事件、加害元教諭に懲役1年求刑:名古屋地裁豊橋支部

 愛知県豊橋市立岩西小学校教諭だった2017年、児童に暴行・「体罰」を加えたとして暴力行為法違反に問われた元教諭・深谷勝義被告(43)=愛知県豊橋市=への初公判が、6月14日に名古屋地裁豊橋支部で開かれた。

 検察側は懲役1年を求刑した。判決は6月28日の予定。

事件概要

 被告の元教諭は2017年度、2年生の担任になった。しかし担任クラスで暴力行為や威圧的な指導を繰り返したと、保護者から苦情が出た。学校側は補助役の教員をつけるなどの対応をとったが、元教諭は監視の隙を突いて暴力や威圧的態度を繰り返した。

 起訴の対象となったのは、2017年10月、「算数の問題が解けなかった」として女子児童の頭をつかんで黒板にぶつけた事件など2件である。

 公判で元教諭は、起訴内容を認めた。

 検察側は、被告が教員になってから100回近くの暴力行為・「体罰」があったと指摘し、常習性が認められて悪質と指摘した。

 一方で弁護側は、被告が反省している、停職6ヶ月の懲戒処分を受けて依願退職しているなど社会的制裁も受けているなどとして、執行猶予付の判決を求めた。

 被害児童の保護者は、元教諭について「刑務所なりに入って、本当の意味で自分のしたことの重さやいろんなことを考えてほしい」(中京テレビの報道より)とコメントし、強い処罰感情を示した。

厳罰に処すべき

 元教諭は2012年にも、当時勤務していた別の小学校で来日児童向けの日本語学習教室を担当していた際、授業中に課題が解けなかったとして外国籍児童の手をペンの先で突くなどの暴力行為・「体罰」をおこない、戒告処分を受けている。また岩西小学校に異動後の2013年にも、委員会活動の指導中に高学年の児童に暴力行為を加えてケガをさせるなどの事案もあった。常習性は明らかではないか。

 元教諭が停職6ヶ月の懲戒処分を受けたからといって、また依願退職したからといって、これは必ずしも反省や改悛の念が保証されたものだとはいえない。

 児童生徒への暴力行為や虐待行為、わいせつ行為などが発覚して依願退職した教師が、新聞報道などもされない場合もある、また新聞報道や行政側の発表では匿名発表などをいいことに、「家庭の事情」などと適当な口実をつけて他地域の学校や子ども関係の活動をしている団体などに潜り込み、新たな赴任先で再犯を繰り返した事例など、いくつもある。

 反省や社会的制裁を受けているというのなら、一生にわたって教職や子ども関係の活動に関与しないことが、真の意味での反省であろう。

 そのためには、実名報道がされたことは一歩前進ではある。一般的にいって、犯罪者が「報道は人権侵害」などと自分勝手なことを主張して、報道やそれを引用した個人ブログなどを恫喝して消させようとする悪質な嫌がらせ行為がここ数年目立ち、当ブログでも児童生徒への暴力事件や性的虐待事件を起こした犯罪者教師本人や関係者と思われる者から脅しを受けたことが何度があるが、そういう逆恨みでの脅し・隠蔽行為もさせないようにしていくことも重要である。

 当該元教諭には、きちんと実刑判決が下ることを願う。これは個別の案件だけではなく、学校での教師の暴力・「体罰」事件に対する新しい判例となりうる。暴力教師は多くの場合刑事罰にすら問われない、実刑判決などはごくまれという現在の風潮には疑問を持っている。その点に何らかの変化があるかも注目である。

(参考)
◎児童体罰の元教諭、検察が懲役1年求刑 名地裁豊橋(愛知県)(中京テレビ 2018/6/14)
◎児童への「体罰」…暴行の罪問われた元小学校教師に懲役1年を求刑 愛知・豊橋市(メーテレ 2018/6/14)
◎名古屋地裁 元教諭に懲役1年求刑 児童2人に体罰(毎日新聞 2018/6/14)