東京都葛飾区中学生自殺:区がいじめの存在認める見解

 東京都葛飾区立新宿にいじゅく中学校で2014年、当時3年だった男子生徒が自殺した問題で、葛飾区は6月7日、同じ部活動だった生徒の行為がいじめに該当するとともに、自殺に影響を与えた可能性を否定できないとする見解を公表した。

 青木克徳区長が記者会見して、見解を明らかにした。

 この事件については、第三者委員会が他の生徒の行為を認定しながらも「社会通念上のいじめには当たらない」と判断していたが、その判断を変更したことになる。

 葛飾区では、今回の区の判断を最終見解とする意向。

事件の経過

 この事件では、生徒が自殺した当日、この生徒に対して同じ部活動の生徒数名が取り囲んで霧吹きで水をかけたり、ズボンを脱がせようとするなどの行為があったとされる。

 2018年3月までにまとめられた第三者委員会の調査報告書では、それらの事実そのものはあったとしながらも、社会通念上のいじめではないと判断していた。

 遺族側が調査結果を不服とし、葛飾区と区教委に対して、再考を求める申し入れをおこなっていた。

 葛飾区では一連の行為について、いじめと判断した。一方で自殺との因果関係については、必ずしも明確とはされていない。

 遺族側は、いじめが認定されたことは評価しながらも、いじめ行為が自殺に与えた影響については曖昧にされているのは残念だとするコメントを発表している。

 今回の区の見解は、第三者委員会の見解よりは前進だといえる。その一方で、前進したとはいえども不十分な部分もあるようにも感じる。これで幕引きとせず、遺族への誠実な対応をおこない、また今後の同種事案への対応方法の検討をさらに深めていくべきではないか。