講師確保できず、英語の授業が1ヶ月できない状態に:島根・松江市の中学校

 島根県松江市立中学校で英語担当の教員が不足し、2018年4月より約1ヶ月にわたり、3年生3クラス分の授業ができない状態になっていたことが、5月10日までにわかった。

事件の内容

 報道によると、事件のあらましは以下の通りだという。

 同校では2018年度、英語科は常勤の教諭2人と非常勤講師1人の3人体制で教える計画にしていた。現3年の生徒を2年時に担当していた英語教員は他校に異動となり、3年生担当を非常勤講師で充てる予定にしていた。

 島根県や松江市は2018年2月以降、同校英語科の非常勤講師を探していた。複数の人に打診したものの、相手側から断られるなどして採用には至らず、講師が見つからないまま新学期の4月を迎えた。

 そのため、4月の1ヶ月間にわたって、3年生3クラス分の英語の授業が全面ストップした。その間は他教科の授業に振り替えていた。

 5月7日以降、他学年担当の教諭2人が3年生のクラスも担当する形で英語の授業を再開したが、約10授業時数分の遅れが出ている。5月中旬にも新しい講師を採用できるめどが付き、英語の授業時数を増やすなどして、6月末をめどに遅れを取り戻すとしている。

 島根県教委によると「年度当初から人材が確保できなかったのは初めて」、また文部科学省は「教職員が見つからずに授業ができないのは全国的にも珍しい」としているという。

背景には

 この事案は極端なものかもしれないが、いつかどこかでこういうことが起きる可能性があると予想が付いていたものである。

 人件費を「コスト」と見なして、教職員採用を極限まで抑制して臨時講師で置き換える方策。教職員の過重負担と長時間労働。そしてそれぞれが悪影響を及ぼし合ってさらに悪い方向へと進んでいく状態。

 そして、しわ寄せは生徒にもくることになる。

 教員採用のあり方、教職員の労働条件などの角度からも、抜本的に変えていく必要があるのではないか。

(参考)
◎松江の中学、英語1カ月「空白」 教員見つからず(共同通信 2018/5/10)
◎英語の講師確保できず 中学校で1か月英語授業止まる 松江(NHKニュース 2018/5/10)