制服導入の流れが進む、懸念の声も:東京都立高校

 『AERA』2018年4月30日・5月7日合併号に『都立高「制服化」の波に懸念の声 「大人が若者を思考停止させている」』という記事が掲載された。

 東京都立高校でここ十数年ほどの間に、私服だった20校近くで相次いで制服や標準服を導入しているという。その流れについて考察している。

記事で指摘された状況

 記事によると、標準服導入の流れについて、有識者や保護者へのインタビューを交えながら紹介している。

 小国こくに喜弘・東京大学大学院教育学研究科教授は「日本社会の保守化と関係している」と分析している。

 また小松久子・前都議は、1970年代の制服自由化の流れと対比し、「私たちは制服が嫌で仕方なくて自由を求めた。でも、今の子は制服を押しつけられても、自分が型にはめられていることに気づかず疑問に感じない。大人が若者を思考停止にさせている」と分析している。

 都議会文教委員会では、都教委は制服導入について「生徒や保護者から大変喜ばれているとの報告を学校から受けている」とする報告をおこなったという。記事ではこのことについて、「都内で選択制の学区で公立小学校に制服化の傾向があるように、都立高校も単に「選ばれるため」の制服導入になってはいないか」と疑問を呈している。

管理強化の動き?

 管理教育といえば、1970年代・80年代・90年代前半くらいまでの、ちょうど今の中高生にとっては保護者世代にあたる場合が多い世代が学校生活を送っていた時期のイメージが強い。

 しかしその一方で、ここ十数年、2000年代に入って以降、学校で管理強化が進んでいるという指摘もあちこちでされている。

 いわゆる「ブラック校則」の問題についても、2000年代以降急速に厳しくなっているとする調査結果も出ている。

 これらの背景には、単に学校現場の問題だけではなく、社会全体のあり方の問題もあるのではないか。

 制服についても「そもそも制服が必要かどうか」という原点から、生徒の意見をまとめていく必要がある。また校則全体についても「本当に必要なのか」「生徒への人権侵害につながる危険性は」など、一つ一つ検討していく必要がある。安易な管理強化は、ふさわしくない。