静岡市立小学校でいじめ事案、担任も「見て見ぬふり」か

2018年5月21日

 静岡市立千代田小学校(葵区)で2017年、当時5年だった男子児童がいじめを受け不登校になっていたことがわかった。静岡市教育委員会が2018年4月10日に発表した。

 市教委では、第三者委員会を設置して調査を開始した。

 また被害児童の保護者は4月11日に、代理人弁護士とともに記者会見をおこなった。クラスのほぼ全員がいじめに加担していたことや、担任教諭もいじめを認識しながら放置していたことなど、いじめ被害について訴えた。

いじめ事件の概要

 この児童は2017年、複数の同級生から名前の後に「菌」をつけて呼ばれたり、手で触って「菌がついた」と言われるなどのいじめを受けていた。押さえつけられてズボンやパンツを脱がされるなどの事件もあったという。

 この児童へのいじめには、同じクラスの29人中27人が関与していた。クラスの児童のほぼ全員が関与していたということになる。

 担任だった50代の女性教諭は、いじめの現場に複数回居合わせながら、加害児童を注意しなかった。さらには教諭が被害児童を見せしめ的に叱責するなどの行為もあり、いじめにお墨付きを与えたような形にもなったと指摘された。

 児童はいじめ被害や、教諭がいじめ放置していたことに強いショックを受け、2018年1月以降不登校になった。またショックで体調を崩し、味覚異常などの症状も出ているという。自殺を考えたこともあったという。

いじめは極めて悪質

 静岡市教委や被害者側の記者会見、それを受けた報道で流れているいじめの具体的内容は、あまりにもひどすぎて言葉を失う。

 クラスのほぼ全員がいじめに加勢していたというだけでも恐ろしいことである。しかも、いじめを目撃していながら放置していたり、他にも被害児童を大声でつるし上げるような対応をしたなどの担任教諭については、「いじめをしてもいい」と他の児童に思わせるような不適切行為であり、事実上いじめに加勢したようなものだと、厳しく非難されるべきものである。

 第三者委員会の調査手法については、保護者側からは「体制が不十分ではないか」という指摘もあるという。事実関係の徹底的な調査で、不適切な部分を明らかにし、被害者側に誠実な対応をとるとともに同種事件の教訓にしていくという対応こそが必要ではないか。

(参考)
◎小学校いじめ、第三者調査を開始 静岡市教委(静岡新聞 2018/4/10)
◎葵区・小5男児にいじめ 静岡市教委調査へ(中日新聞 2018/4/11)
◎いじめ 不登校 第三者委調査へ 静岡市教委 /静岡(毎日新聞 2018/4/11)
◎静岡・千代田小のいじめ 「原因知りたい」母親ら記者会見 /静岡(毎日新聞 2018/4/12)